【祝2万5000円突破!】日経平均株価を大解剖!そのあまりにもイビツな正体と落とし穴とは?【初心者向けコラム】

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日経平均株価の13日終値は25,385.87円(PER23.67、PBR1.16)。実に29年ぶりの高値にまで上昇しました(12日ザラ場では25,587.96円の高値がありました)。節目を超えると、どこまで上がるか、下がるかがメディアで取り上げられますが、意外と日経平均株価の正体を知らずに専門家も話しているものです。このコラムを読んでいるあなたは、皆知ってるけど、実はとっても歪な指数である日経平均株価の中身がわかるようになります。

目次

どこまで上がる、下がるかを考える前に知りたい基本

日経平均株価とは、東証第一部上場銘柄のうち取引が活発で流動性の高い225銘柄を、日本経済新聞社が選定した指数です。したがって、日経新聞社がうまく銘柄を選びさえすれば、3万円どころかバブル時代の38,915円87銭の高値(取引時間中高値は)、いや4万円を抜くことも別におかしな話ではないのです。これはあくまで極論です(笑)。アメリカの株価指数がずっと高値を更新している理由は、金融緩和や企業業績だけではなくて、極論するとNYダウ、S&P500、ナスダックの銘柄選びがうまかったからとも言えるでしょう。

そもそも日経平均株価や経済の行方を考えるメリットって?

日経平均株価というと、日本の経済を象徴する指標のように語られますが、ごく一部を捉えたものに過ぎないことは覚えておきましょう。そもそも上場企業のうち、225社しか選んでいないのですから、あくまで経済の一端を移す鏡と思ったほうがいいでしょう。しかもその虚像には、投資家心理の楽観・悲観が映り込むわけです。株価は半年を先を見ていると俗に言われていますが、案外うまく先読みしている事もあれば、突発的な事態の変化により間違った未来を見ていたことになる場合もあります。ビジネスマンなら、正しいか間違っているかは別にして、株価や企業業績の動向がどのように景気を占っているのかはちゃんと把握しておく必要がありますね。株価や経済を見ることは自分のビジネスや人生を考えることでもあります。

なぜ?日経平均株価が歪んでいる理由とは?

実は日経平均株価は、「単純平均」であることにより、ある歪みが生じています(厳密には「みなし額面による調整」と「除数の修正」も加えられて算出)。時価総額20兆円以上を誇るトヨタ自動車が日経平均株価に与える影響は2%もないといったら、どう思いますか?ちょっとおかしいですよね。こうした歪みが起きないよう、東証株価指数TOPIXは時価総額に応じて加重平均することで調整されています。(これと同じことはアメリカでもあります。S&P500は時価総額で加重平均されていますが、NYダウは30銘柄による単純平均であり、ダウの値動きは、たとえばボーイングなどの値がさ株の影響を受けやすいのです。)

日経平均株価を構成する業種

1番大きいのは「技術」で46%を占めます。まさに技術立国・日本ですね^^中身の業種は、自動車、電気機器はもちろん、通信、精密機器、医薬品も含まれます。2番目に大きいのは「消費」で26%です。少子高齢化はあるものの、狭い国土ながら1億2千万人もの人口を擁する日本の内需は決して馬鹿にならない規模です。しかも、世界一価格と機能にうるさい日本の消費者を相手にしているのですから、商品・サービスともに練磨されているとも言えるでしょう。

3番目に大きいのは約13%の「素材」です。鉄鋼・非鉄金属やゴム、ガラス土石、石油・鉱業、化学など重厚長大産業に加え、商社もここに分類されます。化粧品は化学に入るので、花王や資生堂も分類上はここに入ります。4位は「資本財・他」で約10%です。工作機械株やエアコンのダイキン、建設、不動産などです。その他も入るのでバンダイナムコもここの仲間です。

以上4業種で約96%を占めます。産業の川上に位置する製造装置・ロボット・工作機械、電子部品や高機能素材・部材の類の存在感から、日本株は世界の景気敏感株としての側面があります。残り4%は何なのか?運輸・公共2%、金融2%です。陸・海・空の運輸や電力・ガスはなんと日経平均の2%、時価総額が巨大な三菱UFJFGや野村證券ら金融株の占める割合はこれまたなんと2%しかないのです。

日経平均株価の正体とは?実は15銘柄で半分!

日経平均株価の構成比を円グラフにしてみました(20/11/13時点)。225社あるはずですが、なんとたった15社で半分を占めています。おいおいいくらんでもそりゃ歪みすぎだろとも思いますが、前向きに考えるならば、この15社が元気に業容を拡大し、利益成長を続けるならば日経平均株価が3万円になってもまったく驚きではないのです(なるとは言ってませんからね!笑)

以上で、日経平均株価の歪な構造を大解剖してきました。中身が簡単にお分かりいただけたかと思います。次回、11/18(水)の更新は、日経平均株価の半分を占める15の企業の横顔と実情に迫ります!

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この記事を書いた人

・現役世代を元気にしたいとの思いで新ブログを立ち上げ!
・本は2000冊以上読破、エッセンスを還元いたします
・金融機関で営業・調査部隊双方を経験。
・バックグラウンドは歴史とMBA

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