【呼吸編】「鬼滅の刃」で呼吸の重要性に気づいたあなたに最適な一冊!:「ペンタゴン式 目標達成の技術 一生へこたれない自分をつくる」カイゾン・コーテ、幻冬舎

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「呼吸を極めれば様々なことができるようになる
   何でもできるわけではないが
   昨日の自分より確実に強い自分になれる」―煉獄杏寿郎

全集中……水の呼吸!ジョジョの奇妙な冒険」や「鬼滅の刃」の例を引くまでもなく、「呼吸」は重要です。例えば海軍の特殊部隊「ネイビーシールズ(United States Navy SEALs)」は、 複数の呼吸法を使い分けることを徹底的に訓練することで知られています。彼らが使いこなす呼吸の種類は非常に多く、中でも水中に身をひそめて敵に近づくときの呼吸は、水面を揺らすことなく、息継ぎの音すら聞こえない独特のテクニックを要するもので、その息づかいは「呼吸の芸術」とまで評されているのだとか 。その他にも、空中から飛び降りパラシュートを操る際の呼吸、低酸素状態で激しい戦闘を強いられた際に行う呼吸、全力疾走しながら交戦しなければならないときの呼吸など、それぞれの状況に応じた呼吸テクニックが多数存在します。

これらの呼吸法には、異なる目的や意味があります。しかしその最終目的は、身体にダイレクトな形で働きかけることによって、「心身を理想的な状態にするためのもの」ということに集約されます。ミッションの成功に向けて、絶対に失敗が許されない緊張感が続くなか、アメリカ軍にとっては「呼吸」を味方につけることは必須事項なのです。前回は「瞑想編」として紹介しましたが、「ペンタゴン式 目標達成の技術 一生へこたれない自分をつくる」から、私達の健康や精神に役立つ「呼吸編」を紹介したいと思います。

目次

呼吸が重要な2つの理由とは?

ペンタゴンが呼吸を重要視する理由は2つあります。1つは身体機能の健全化です。呼吸は二酸化炭素を体外に排出するのに、必要不可欠。体内毒素の 70%は呼吸を通して排出されます。しかし、現代人は呼吸が浅く、成人男女の1分間あたりの平均呼吸数は12~16 回。肺容量全体のわずか 18%から 20%しか使っていないとされています。呼吸はいわば、メンテナンス機能です。正しく深い呼吸をすれば、身体の浄化が進むだけでなく、 血圧や心拍数の正常化、疲労回復、活力増加 など、それだけで様々な効能をもたらします。つまり呼吸は、私たち人間にとって、健全に「機能」する身体づくりの基本なのです。

ペンタゴンが呼吸を重要視する2つ目の理由。は正しく深い呼吸を用いて身体的に働きかけることで、メンタル面での安定化、集中力の増加をもたらすためです。あなたがイライラしているとき、不安を抱えているとき。困難を抱えて焦っているとき、呼吸は浅くなっているはずです。呼吸の乱れは、精神の乱れと呼応します。人は ストレスを抱えると、どうしても肩や胸だけで呼吸をしてしまう ものです。そのようなとき、冷静な思考にはならず、身体も緊張しています。肩や胸だけでの浅い呼吸では、全身の血管が圧迫され、脳の酸素も不足してしまいます。またストレスが悪化すれば、その呼吸の乱れから、一度に空気を吸い込みすぎてしまうことで起こる、「過呼吸」を引き起こす危険性もあります。過度の呼吸は、体内の二酸化炭素を必要以上に排出しますが、そうすると体内のアルカリ性の度合いが過剰となり、頭痛やめまい、窒息感、ひどくなると失神などを引き起こすこともあるのです。ペンタゴンが指針に置く理想的な呼吸は、1分間に8回から10 回だそうです。これで約50%の肺容量を使う呼吸が可能になります。

また、ペンタゴンの推奨する呼吸の基本は、「鼻呼吸」です。もしも「口で呼吸をしている」という場合には、今すぐ鼻呼吸に変えましょう!鼻の粘膜には繊毛と呼ばれる無数の細かな毛が生えており、この繊毛がウィルスや細菌、 埃などの異物が身体の中に侵入するのを防いでいます。ですから、鼻呼吸による「体内浄化」という観点においても、非常に有効と言えます。また、鼻で呼吸すると空気が一旦温められ、湿気を含んだ状態でのど、肺に送り込まれるために、不要な刺激をこれらの器官がダイレクトに受けずに済みます。たとえばコロナウイルスの感染リスクは、鼻呼吸と口呼吸で段違いなのではないでしょうか?もちろん、手洗い・うがいもしましょう。

基本呼吸:4カウント吸って8カウントで吐く

意識的に行う呼吸、基本呼吸は4カウント吸って8カウントで吐くというものですが。なんだそれだけか、と思うかもしれませんが基本動作はなんであれ重要です。細かいコツがあるので、そうした点を押さえればパーフェクトです。まず、肩の力を抜き、リラックスした状態を常に心がけます。人は緊張すると肩に力が入り、上がりぎみになるので、自分の肩の高さをチェックします。肩に力が入っている状態では呼吸が浅くなりやすいので、常に肩に力が入っていないか確認することを習慣化するといい でしょう。肩をリラックスさせたら、鼻からゆっくりと息を吸い込む。このとき、横隔膜をしっかりと広げるように意識をし、まずはおなかの底へ向かってしっかりと空気を送り込みます。普段の呼吸では 20%ほどしか使われないとされる肺に向かって、おなかの底からたっぷりと空気を送り込むようなつもりで呼吸を続けるのです。
正しく呼吸ができているかどうかのチェック方法は、とてもシンプル。吸い込んだ空気の流れにより、自然に「腹→胸」の順に身体が動くので、その動きができているかどうかを体感することです。しっかりと息を吸ったら、ゆっくりと息を長く口から吐いていく。意識的にこの呼吸を行う場合は、4カウント吸って8カウントで吐くというのを目安にします。このカウント数を、日常呼吸として常に行う必要はありませんが、鼻からしっかり空気を吸い、口から吐くというサイクルは意識することを基本にしましょう。

応用編:ここぞという時に!タクティカル・ブリージング

応用編として、タクティカル・ブリージングと言われる呼吸法があります。緊張下のみならず、リラックス状態から一転して、勝負に臨まねばならなくなったときにも使える点にあります。つまり、ミッションに臨むとき、いまひとつ自分のテンションが上がらない場合も、この呼吸を行うことで最適な臨戦態勢がとれるわけです。 強いプレッシャーや過緊張下にあるときは、心拍数を意識的に下げることで、 自分の実力を超えると感じられるミッションに挑戦したり、深く集中することが可能になります。逆に、実行すべきことが見えているのに、なかなかやる気が起きないような怠惰な状態のときは、心拍数を意識的に上げることで、パフォーマンスに適した状態に自分をセットアップすることが可能になります。 緊張下で何か結果を出さねばならないようなとき、あるいは思いがけず困難なことが起こってしまったときなど、とにかく落ち着いて何かを処理しなければならないときには、意識してタクティカル・ブリージングを実践するようにしてください。絶対に 失敗できないようなビジネスシーン、スポーツの試合、あるいは細かく緻密な作業が必要なときなども、この呼吸法は役立ちます。

タクティカル・ブリージングのやり方は、「基本呼吸」のとき同様にまず肩の力を抜きます。鼻からゆっくりと、4秒息を吸い、その後4秒間息を止めます→息を止め、4秒カウントした後、4秒かけて息を吐く 息を吐き終わったら、4秒息を止めます。ここまでを1サイクルとし、これを4~5回繰り返します。コツとしては、息を止める際に力を入れないように注意しましょう。自然な呼吸の流れにそって、その流れを一瞬中断させるようなイメージで行うように。

コロンビア大学の臨床精神医学者、リチャード・P・ブラウン博士もによれば、意識な呼吸の重要性は次のとおりです。 「意識的な呼吸は、人間を理想的な状態にする。心身がそのような状態になれば、当然パフォーマンスの質は向上する。呼吸法を味方につけた人とそうでない人では、劇的に人生に違いが出る。それは兵士であろうが、一般の人間であろうが変わらない。」

「強さというものは肉体に対してのみ使うものではない」と煉獄さんも言っています。肉体を支える精神の強さを育むことは、私たちの人生に確実にプラスとなります。「ペンタゴン式目標達成の技術 一生へこたれない自分をつくる」は、「鬼滅の刃」と同じくあなたの心を支えてくれる一冊になることでしょう。劇場版、見てきます!

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この記事を書いた人

・現役世代を元気にしたいとの思いで新ブログを立ち上げ!
・本は2000冊以上読破、エッセンスを還元いたします
・金融機関で営業・調査部隊双方を経験。
・バックグラウンドは歴史とMBA

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