こんまり流「本の片付け・断捨離術」のシンプルな本質とは?

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「Tidying Up With Marie Kondo(KONMARI~人生がときめく片づけの魔法~)」の配信が19年1月にネットフリックスで始まって以来、「こんまり」旋風はアメリカでも吹き荒れています。自分がときめくもの、幸せな気持ちになるものは何か。モノにあふれた豊かなアメリカにも伝わるようになりました。片付けで大事なのは、捨てるものではなく残したいもの、自分がポジティブな気持ちになれるものなど、残すものを選ぶことが大事という考えるシンプルな本質にあらためて、目を向けたいですね。

近藤麻理恵さんは最初の英語翻訳版がヒットした後、2016年に渡米。現在は夫の川原卓巳氏と2人の娘とともにロサンゼルスに住んでいます。川原氏は、近藤さんの片付け術の取得者をコンサルタントとして認定する「KonMari Media」の最高経営責任者(CEO)。世界各国で230名の認定コンサルタントを抱えているそうです。

「Tidying Up With Marie Kondo(KONMARI~人生がときめく片づけの魔法~)」の反響の一例として、世界中のリサイクルショップに寄付が殺到しているとのことです。問題は買い手がつかないような物品までもが大量に持ち込まれている点。リサイクルショップで働く人々によると、こんな感じです。

「マリエ・コンドウによるところが大きいと考えている」「寄付の品が入ったバッグを開けると小さな四角形に畳まれた衣類が出てきた。この人は本当にきちんとした人だと思ったがすぐにコンドウだ!と気づいた。」「友達にあげられないようなものは寄付するな」「キスして感謝してもがらくたが消えることはない」などなど。リサイクルショップの人には、物が増えすぎて賛否両論のようです。お疲れさまです。

SNS上では、近藤さんが手元に置いておく本の数を30冊に限定するよう、助言しているとのうわさも流れていました。しかし、近藤さんはWSJとのインタビューで「絶対に言ったことはない」と明言。近藤さんは著書の中で、自身が本棚を整理して約30冊を残したことを明らかにしています。これが事例として発言に置き換わって広まったのが事の経緯だったみたいですね。。ネットフリックスの番組の中でも、その数字に言及したことはないそうです。

こんまりメソッドの要諦は「物を少なくするというよりも自分がときめく状態であること、自分がどんな状態なのが一番心地良いのかを知ることが大切なので、物の数に言及したことはない」ということです。「全ての本がときめくなら一冊も捨てなくて良いということ。こんまりメソッドの中では、それは認めて堂々ととっておくということが正解」とインタビューで答えています。

片付けを通して一番感情が強く動く場所を知る事がすごく大切だ、と思っているので議論が起きていること自体は良いことだと思う」と近藤さんは述べている。「海外の場合だと感情をすごく素直に出してくれるので、(視聴者に)分かりやすかったのかなと思う」と話した。日本人はより時間をかけて、身の回りの物について黙って考える傾向があるという。

すでに「こんまり」ブームの第一波は数年前に来ていました。片付けに興味を持ったきっかけは、母が専業主婦で主婦向けの雑誌を定期購読していたのが家にあって、たまたま読んでいたらはまっていたということです。ベストセラー「捨てる!技術」にもはまり、表題の通り、とにかく捨てることを重視するもので、家の中にあってもいらないもの、壊れたもの、嫌いになったものを探し続ける片付け法でした。だが、これでストレスがたまって、なんと高校生の時に片付けノイローゼで失神して倒れてしまったことがあるのだとか。

この出来事をきっかけに、それまでは捨てるものや嫌なものを見て片付けてきたが、片付けで大事なのは捨てるものではなく残したいものや、自分がポジティブな気持ちになれるものなど、残すものを選ぶことが大事だということに気づいたそうです。自分がときめくもの、幸せな気持ちになるものを残すというメソッドに繋がったのですね。「ときめき」は日本語特有の表現ですが、「Spark joy」というのがうまく翻訳の言葉としてはまったようです。

『第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』という著名な本がありますが、あれこれと思い悩んで捨てられないよりも、直観に従ってバサバサと思いきって大胆に捨ててしまうのが、直接的に片付けるという目的に沿ってますよね。物を手放す際は「ありがとう」と言うというのも、「もったいない」という感情に対する”免罪符”になる儀礼と言えそうです。

しかし、ちょっとだけ引っかかりますよね?「ときめかないものは捨てても良い」。もしかして、これって行き過ぎるともしかしたら危険な観念、原則なのかもしれません。男性諸兄にとっては特にそうでしょう。片付けにはまる妻が、「ときめかないものは捨てても良い」として夫を片付けることに思い至る可能性もありえます(!)。そうならないように、一動物として家という巣を綺麗に保ち、快適な住空間を堅持するように努める必要がありますね。

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この記事を書いた人

・現役世代を元気にしたいとの思いで新ブログを立ち上げ!
・本は2000冊以上読破、エッセンスを還元いたします
・金融機関で営業・調査部隊双方を経験。
・バックグラウンドは歴史とMBA

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