「趣味としての読書」、大変結構です。私も好きです。しかし、一方で日々の忙しさに向き合う中での読書も大切です。実際の生活やビジネスに役立つような発見や気づきを得ることも、読書の目的の一つだからです。この「読書で現役世代を元気にするブログ!」は、現状毎日更新を続けていますが、日々の積み上げによって書いています。趣味の雑記ブログと違い、毎日続いている読書で現役世代を元気にするという目的と信念あってのことです。目的思考に根ざして、読む時間を限定することで集中力を上げるタイプの読書は、私のような書評ブロガーのみならず、多忙なビジネスパーソンや主婦の方には、非常に重要な取り組みです。
朝活にもうってつけの「10分間リーディング」
「10分間リーディング(鹿田 尚樹)」は、「アウトプット」「目的思考」「10分という制約の活用」により、10分間の読書を濃厚で意義あるものにすることを推奨しています。実のある読書とは、精神的な満足感を得ることだけではなくて、目的を持ち本を読むことできちんと理解し共感したことを実行する、知りたいことをしっかり知ることでもあります。「10分間リーディング」は小説ではなく、ビジネス書など情報を得るための読書で効果を発揮する方法です。
朝活にも10分間リーディングはうってつけです。著書の言葉を借りると、「10 分間リーディングでは本を読む時間を 10 分に制限することがルールですから、 この朝時間の制約をうまく活用することができるのです。 会社に行かなければならないという強い動機(制限)があるので、朝はたとえ 10 分と時間を制限しなくても、目的にフォーカスをした読書ができるはずです」。朝の時間は自由な時間です。昨今のテレワークで通勤の時間が浮いた人も多いでしょう。貴重な朝の10分をどう活用しているかは、他のビジネスパーソンと差がつくポイントかも知れませんね。(ブライアン・トレーシーは朝30分、仕事に関連する本を読むか、オーディオブックを聞こうと言っています。)
読書効率に重要な「アウトプット」と「目的思考」
書評ブロガーなら自然とやっていることかもしれませんが、そうでない大半の方にも面白い考えを著者は述べています。それは「第2タイトル法」です。
『それは「ブログに何を書くか」という目的を達成するために、本のタイトルそのままではない「(ブログのための)仮タイトル」をつけてから本を読み始めるようにしたのです。 本に第2のタイトルをつけるときのコツ は、これです。 私が( )ための( )のポイント (○○ が ●● するための ■■ の方法) でもOK』。本の想定される内容と自分が知りたいポイントを意識しながら読むことで、ブログ書評がどの本でもすぐ書けてしまいそうな手順ですね。「どんな紹介の仕方をしたら魅力的か?」「どのキーワードがこの本のシンボルになるか?」ということを想定しながら読むのは、アウトプットベースの考え方ですが、効率的な読書にも寄与する考え方だと思います。
読書ノートやメモ作りは、記憶の定着やアクションに繋がります。私も、このブログと自分の人生のためにEvenoteなどを活用して取り組んでいます。「第2タイトル法」で作ったオリジナルのタイトルには、そのテーマに関して抜き出した ポイント(Point) や 事例や比喩(Episode) も一緒に抜き出しておくと、より記憶に定着しやすくなるでしょう。学んだことの中で、 もっとも必要なアクションを1つだけメモして「アクションリスト」にまとめておくと更に効果的です。 本からの学びの中で、「もし1つだけアクションするならどれにする?」と自分に問いかけながら読み、アクションすることを決めて書き残しておきましょう。血肉になる読書はアウトプットありきです。
美味しいハンバーガーをどうぞ~書評の書き方~
美味しい書評の書き方について、著者はハンバーガーに例えています。
『パンは「自分の意見」です。 ブログを書いているあなたの「疑問」や「まとめ」「意見」などを書く場所です。 そして、肉とは「本の中身」のことです。 つまり、本から抜き取ったポイントやエッセンス、引用などのことを肉と呼んでいます。 パン+肉+パン=ハンバーガー 最初の「パン」、仮に「パン」としましょう。』。パンと肉のバランスが美味しい書評ブログのコツになりそうです、どんな野菜やピクルス、ケチャップを挟むかも、書評ブロガーの腕の見せ所でしょう。
論理的な文章とは「疑問」と「答え」で成り立ちます。疑問や目的に沿った読書をすることで、書く=アウトプットするのもスムーズになります。
『私の場合は、「パン」では、自分が本を読むときに感じた疑問や質問、目的を中心に文章を書きます。 文章表現でいうと「問題提起」といういい方に近いかもしれません。自分がなぜこの本を読み、何を疑問だと思ったから、今日読んだのか?ということを書くことで、読者にも同じ疑問を持ってもらったり、共感してもらったりすることができる部分です。いわゆる「導入」 といわれるものです。』。
「結論」「理由」「具体例」が揃うとわかりやすい文章になりますよね。「パン=疑問」と「肉=ポイント」がしっかりフィットすると、美味しいハンバーガーの完成です。最後にもう一つの「パン=結論やまとめ、補足」で挟んで完成です!
『 次に「肉」の部分では、 10 分間リーディングで探し出したポイントを、本から抜粋して書いていきます。 読書ノートに書き留めたことを、少しだけ「超訳」しつつ読者にもわかりやすい表現で書くと、読みやすい引用文をつくることができます。 そしてまた「パン」ではさむわけですが、2つ目のパンなので「パン」としましょう。 この「パン」では、本を読んだ感想や、自分の質問に対する答えのまとめ、新しく生まれた自分の意見など、「結論」と呼ばれる場所です。 ブログの書き手としてはオリジナリティが出せるポイントですから、自らの私生活や体験を含めたコメントを書いてみるのもいいでしょう。 最後に読んだ書籍へのリンクを貼りつければ、立派な書評ブログ(本の感想)が完成です。』
本を買う基準と蔵書管理術をどうするか?
「本を買う基準として、その価格が月収の1/100まであるいは飲み代とどちらが役に立つか」は非常に役立つ基準だと思います。小説以外の本は、概ね役立てるために買うのですから、必要な投資はするべきです。飲み会で得られる内容と比較した場合、どちらがお得でしょうか。もちろん、楽しさや人間関係はプライスレスではありますが、具体的に仕事に3000円以上役立つかと言われると中々疑問ですよね。時間や健康の面でもそうです。
蔵書管理術も身につまされる内容でした。いかに妻が司書の資格を有しているとはいえ、本が少なくとも2000冊、マンガも1500冊以上も自宅にあるので、蔵書をどう整理していくかは悩みのタネです。著者の「「1キープ、1リリース」のルールはとても参考になります。なるほど、これなら増えませんね!
『私の場合は、 目線と同じか、それに近い位置に「最近買った本・未読本」を置く ようにしています。 そして読み終わった本は、どうしているかというと、「1冊保存することにしたら、1冊捨てる」というルールを設けています。 保存しておきたい本は、既存の本のどれかと交換するようにします。 この「1キープ、1リリース」のルール によって、本棚の本は増え続けることなく一定の量をキープできています。 捨てる本に関しては、 一時保管BOXに入れておきます。 BOXが満杯になったら、まとめて処分します。』
「10分間リーディング」によって、「アウトプット」「目的思考」「10分という制約の活用」により、”濃い”、”役立つ”、”効率的な”読書が可能になります。忙しいからこそ、忙しさを逆手に取って、読書をあなたのために役立てていきましょう。1日10分を続けると1年で3650分≒600時間≒25日=6分の5ヶ月分です。「10分間リーディング」を実践した時、あなたの考え方や習慣、仕事や家庭生活に何が起こるでしょうか?楽しみですね。