千円札1枚で手軽に手に入る知のパッケージ!:「新書がベスト」、小飼弾、ベスト新書

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アルファブロガー小飼弾さんの、初新書本。ベスト新書の「新書がベスト」とは、なんとも心憎いタイトルの付け方だ。山と積まれた新書を抱え込むようにして微笑む著者の写真が帯についており、本が大好きな著者の人となりが伝わってくるようで、同じ本好きとしてなんだか嬉しく感じます。自分としては、「新書はベター」くらいのスタンスだけど、著者のハードカバー批判には全面的に同意できます。場所を食うので、愛書家にはなかなかスペース上辛いんですよね。ポータブルにどこでも読めるというわけではないし。

「新書がベスト」のキーメッセージは、「自分から積極的に情報を取りにいく姿勢をもち、多様な考え方を取り入れて、自分なりの知の体系を構築すること、現代における強みになる。」この観点から、著者は新書を勧めています。新書の利点は大きく分けて3つあります。

・コンパクトで場所を取らない、持ち運べる、片手で持って読める
・ノンフィクションである
・ほぼ1000円未満の価格設定なので、(単行本よりは)外れ時のリスクは小さめ

この本は新書の新書だけあって、尋常ではない多読家の著者が新書レーベルを鳥瞰することで、新書の世界の見取り図を明らかにしています。さすがは、読書の水先案内人、小飼弾といったところです。また、お勧め本を適宜紹介しているため、レファ本としても使えて、本好きにも参考になります。各新書の特徴をすこぶる簡単にまとめるとこんな感じです。。

岩波新書:老舗、「普通名詞」「~入門」タイトルに外れなし。
中公新書:遅れてやってくる正統派
ちくま新書:議論のたたき台、社会派老舗
光文社新書:ひねったタイトルでも良作多し、注目されてない分野を開拓
新潮新書:ビッグネームの著者を生かす、語り下ろし形式の編集力高し
幻冬舎新書:時期や話題をとらえたクリーンヒット
PHP新書:実用的なビジネス書や社会批評に良作多し
ハヤカワ新書juice:海外ノンフィクションの翻訳、高くとも値段以上の内容
ブルーバックス:自然科学新書老舗、ロングセラーの傑作群
サイエンスアイ新書:オールカラーと図版で敷居が低い
DOJIN選書:外れなし
集英社新書:左寄り、人文系中心、人物ドラマ
文春新書:右寄り、「世界地図」シリーズ
講談社現代新書:コンセプト迷走中、ただし良作は多い
角川oneテーマ21:将棋棋士本に注目
岩波ジュニア新書、ちくまプリマー新書:丁寧に作られている
宝島新書:元祖ライフハック
平凡社新書:気軽に文化論
新書y:実用知識をユニークな構成に
青春新書:玉石混淆
朝日新書:ルポに光る良書あり
ベスト新書:エコとエロ
アスキー新書:IT、テーマに鮮度

とまあ、増殖の一途をたどる新書レーベルを縦断網羅していて、新書世界の構造がよくわかる紹介となっています。新書の選び方では、短いタイトル、普通名詞の新書は外れ率が低いとありましたが、確かにその通りですね。付け加えると、個人的な経験では分厚い新書も、外れ率が低い気がすます。特に、中公新書は重厚感があって読み応え抜群です。

この本の効用は万人向けです。今まであまり本を読んだことのない人も読書の魅力に気付くきっかけになりますね。もちろん、本好きにとってははまだ見ぬ新書の良作に出会うことができますし、新書レーベルごとの見取り図として活用できます。。新書の読み方、選び方だけではなく、ちょいちょい小ネタを挟んでいて、この本自体が1冊の新書としても面白い本でした。

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この記事を書いた人

・現役世代を元気にしたいとの思いで新ブログを立ち上げ!
・本は2000冊以上読破、エッセンスを還元いたします
・金融機関で営業・調査部隊双方を経験。
・バックグラウンドは歴史とMBA

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